後書き


はい、どうも、お待たせいたしました。リーン自治領の革命話、これにて完結です。ですがその前に、まずはこちらを言わせていただきましょう。久々にフォント変えます、強調したいので。

 

朝来みきひさ姉さん、そして文京文科出版様(当時はトリコロール文文様)、どうもありがとうございました!

 

どういうことかと申しますと、本作品、諸事情により原作を公開できない小説「螺旋迷宮」の後日談としてのお話です。原作が原作なので、ベルドとヒオリの物語は公開しないだろうなーなんて思っていたら、とある事情からまさかの後日談だけ大公開に。

えー、事の発端は、なんか最近小説の執筆ペース(&ブログの更新ペース)が落ちた俺が「小説 お題」と入れてYahoo検索したのがきっかけです。そこで、一つのお題が与えられ、決められた時間でお題に沿った物語を考えて執筆する「即興小説トレーニング」なるものを見つけ、ちょろっと執筆したのが始まり。

そのまま何日かやっていたら、なんと「世暁」の朝来みきひさ姉さんが即興小説トレーニングを再開したではありませんか! そこで、振られるの覚悟で(ワタクシ朝来姉さんには超頭が上がらないのです)同時即興を申し入れた所、これがなんと大当たり。いずれも私は「螺旋」縛りでやっていたのですが、最初に自分がやっていたのが「独裁者と冒険者」(お題・帝王の独裁者)。で、同時即興でやったのが「敗北の記憶」(お題・どす黒い挫折)を経て「帝王が崩れる一日前」(お題・未来の犯人)。この「帝王が崩れる一日前」を朝来姉さんと約束した二回目の同時即興で書いたのですが、この時に参戦してきたのが始めの合図の前にチャットを見ていたのかそれともはたまた偶然か、文京文科出版様。三人が書いたのが、「未来の犯人」に沿った物「帝王が崩れる一日前」(私)「婚約破棄」(朝来姉さん)「春よ、恋!」(文京文科出版様)。で、感想を言い合っている最中に話が二転三転して、久々に小説を褒められた私が調子に乗り「よっしゃあ、書くか!」と一念発起。その後にやった「最後の砦、鋼鉄の扉」(お題・強いドア)も纏めて話を整理整頓し(「最後の砦、鋼鉄の扉」は結局消えてしまったが)、書き始めたのがこの物語です。

というわけで、朝来みきひさ姉さんと文京文科出版様がいらっしゃらなければ、この小説は生まれませんでした。ベルドとヒオリの物語も、内輪で消え行く運命でした。どうもありがとうございました、多謝でございます。

では、ちょろっと小説の内容に行きましょう。えー、これ、本編完結後の物語です。原作は世界樹の迷宮ですが、壁も何も、全部乗り越えちゃった後です。RPGで言えばラスボスどころか裏ボスまで潰しています(元々の作品が纏まりきらなかったので、まさかの裏面まで使用していた)。

つーわけでこいつら、ベラボーに強いです。ピアソラの切り札である、屋敷の一室さえ一撃で吹き飛ばす機械装置も難なく倒してしまっています。いーのかオイ。

 

 


あ、そうだ。全部終わった今、文京文科出版様「3登場人物の描写や理由がちょっとだけ読みにくい」と評価された、あの時の即興小説「帝王が崩れる一日前」。ほとんどそのままプロローグとなっていますが、それに対してお答えしましょう。

ライブは恋人であるリアを、独裁者に因縁をつけられて連れ込まれました。しかし、レジスタンスは戦力不足から一行に作戦を起こそうとせず、ライブは一人、リアを奪回しに勝ち目は薄いながらも貴族屋敷へと突入しようとします。

ベルドとヒオリは、そのレジスタンスに戦力増強に雇われたのもさることながら、かつてヒオリが奴隷であったことから、貴族に対して勝ち目の薄いヒオリの奪回を経験しています。そのため、ベルドとヒオリの二人にとって、ライブとリアは、まんまかつての自分の姿でした。なのであの時、迷いなくライブに力を貸したのです。

そして、ベルドとヒオリが貴族・リーシュに敗北し、ヒオリはあわや連れ戻されようとしたことがあります。ここでいろいろ会って結果的にリーシュは一度はヒオリの奪回を諦めるのですが、この時ベルドが弟子入りを頼んで転がり込んだのが、たまたま街を訪れていた過去作のキャラ・フィオナでした。フィオナはベルドやヒオリの境遇を聞き、想い合う恋人達を手伝っているという生き方の下、ベルドとヒオリを「螺旋」本編の十七幕と十八幕で鍛えてくれました。そんなことがあるから、ベルドとヒオリはライブとリアに、かつて自分が力を貸してくれたように、自分も力を貸したというわけです。これが、三人の理由です。


まあ、当時はまさかこんな展開になるとは思わなかったので、過去作を知っている我が友人たちへのサービスのつもりでフィオナを出したんですが、これ「勇者のための四重唱」とかを初めとする他の作品まで組み合わせて考えれば戦闘力とかおかしいことになってしまうぞ、大丈夫か!?


ま、まあ、深く考えないでおこう……


というわけで、より強い(戦闘力がある、人間的に出来ているetc)人間が、後の人間に行き方を託していくという意味で、最終幕は「受け継がれる理由」というタイトルにしたんですが、こいつは両方知っていなきゃ無理だわな。フィオナからベルドとヒオリの二人に、ベルドとヒオリの二人から、ライブとリアの二人に。そしていつの日かライブとリアも、誰かに力を貸すのでしょう。

で、次。この物語にはあまり関係はないですが、朝来姉さんの嘆き声「(キャラクターの)何人の名前を考えればいいのっ!」に、参考程度に。

えー、今回の話で出てきたのは、独裁者のピアソラ・オルバトラップ、少年ライブ・トライル、そしてその恋人のリア・カインドです。うん、実はピアソラとリアのセカンドネームは本編中に一回も登場してないんだけど。

で。私最近、運転免許を取りました。

と、いうわけで。ピアソラがP、リアがR、トライルがN、ライブがD、カインドが2、例外的にオルバトラップ5がです。

つまり「ピアソラ」は大分変えたのですが「パーキング」、「オルバトラップ」は「5速」つまり「オーバートップ」、「リア」はそのまま「リア」あるいは「リバース」、「カインド」は「2」「セカンド」、「トライル」は「ニュートラル」、そして「ライブ」は「ドライブ」です。全部車のギアでございます。

ついでにいうなら、共同企画の当主一家は、実はドラクエ。ともすれ、語源に出来そうなもの探してみれば、いくらだってあるよーみたいな。参考程度にどうぞ。

 

では、最後に。あんなぽっと出の即興小説の塵小説がこのような形となったのは、朝来みきひさ姉さんと文京文科出版様、そして読者の皆様方のおかげです、どうもありがとうございました!

 
二〇一三年六月十六日、「敢然と立ち向かう」を聞きながら

 

 

追伸・私の「帝王が崩れる一日前」朝来姉さんの「婚約破棄」、文京文科出版様の「春よ、恋!」、同じ「未来の犯人」というお題だけでも三パターンに展開したこの小説、見てない方、見てみてね。

 

 

 

 

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